こんにちは、長井ジンセイです。
弊社ではこの先数年内で結構な事業変革が起きることが決まっており、近いうちに早期退職の募集が始まるのではないかと感じています。
※社長が最近キャリアの話をよくするのもその伏線ではないかと…
早期退職優遇制度/希望退職者の募集ってどんなスケジュールでなされるのか?について、実際に行われた希望退職事例をリサーチし、傾向と対策について検証し記錄致します。
希望退職者の募集事例とスケジュール
いざ「募集します」と言われた場合、どんなスケジュールで検討〜回答しなければならないのか、応募した場合は退職までにどの程度の期間があるのかなど、予め把握しておいた方が心の準備・体の準備がし易くなりますよね。
以下ここ最近で早期退職の募集がなされた具体的なケースを基に、希望退職の発表〜募集〜退職までのスケジュール感を把握してみようと思います。
カシオ
2020年12月23日に発表、人数は定めず、募集期間は2021年1月18日~2月1日と15日間の設定でした。
退職日は5月20日、募集期間が終わってから3ヶ月以上あります。
セガサミー
2020年11月6日発表、人数は650人、募集期間は2020年11月16日~12月25日と40日間の設定です。
退職日は2021年2月28日、募集期間終了から約2ヶ月ですね。
近畿日本鉄道
2021年2月26日発表、人数は定めず、募集期間は3月1日から24日までと24日間の設定となっています。
退職日は3月31日、募集期間終了から1週間と極端に短いですね。
今回しらべた希望退職募集事例の中でも、発表から応募期間から退職日まで特異的に短いケースでした。
青山商事
2020年11月10日発表、人数は400人、募集期間は12月14日~2021年2月19日の68日間とかなり長い設定になっています。
退職日は5月31日、募集期間終了から約3ヶ月です。
リーガル
2021年2月15日発表、人数は100人、募集期間は3月8日〜19日までの12日間の設定です。
退職日は4月30日、募集期間終了から約1ヶ月半です。
三陽商会
2021年1月21日発表、人数は150人、募集期間は2月15日から3月5日までの19日間の設定です。
退職日は3月31日、募集期間終了から1ヶ月未満と短目の設定です。
希望退職募集事例から見える傾向と対策
まず事例を調べてみて、その多さに驚きました…もっと増やそうと思えば増やせたのですが、今回は一先ず6社ピックアップとしました。
会社名 | 発表 | 人数 | 応募開始 | 応募終了 | 応募期間 | 退職日 | 応募終了から 退職までの日数 |
カシオ | 12/23 | 1/18 | 2/1 | 15 | 5/20 | 108 | |
セガサミー | 11/6 | 650 (729) | 11/16 | 12/25 | 40 | 2/28 | 65 |
近鉄 | 2/26 | 3/1 | 3/24 | 24 | 3/31 | 7 | |
青山商事 | 11/10 | 400 (609) | 12/14 | 2/19 | 68 | 5/31 | 101 |
リーガル | 2/15 | 100 | 3/8 | 3/19 | 12 | 4/30 | 42 |
三陽商会 | 1/21 | 150 | 2/15 | 3/5 | 19 | 3/31 | 26 |
希望退職募集スケジュールの傾向
上記事例から早期退職に纏わるスケジュールの傾向を掴んでみます。
発表
応募開始より先立つこと早くても〜1ヶ月程度という傾向でした。
デリケートな情報なので社内で事前に漏れることは考えにくく、発表されて「え、マジ!?」となってから1ヶ月以内にはもう応募期間…という状況になります。
応募期間が短い場合は実質的に検討出来るのは発表〜応募までの期間、結構短いですよね。
応募期間
募集人数が多いと応募期間が長くなる傾向がみてとれます。
セガサミーさん・青山商事さんの400人以上クラスを除けば、応募期間の傾向としては約2週間前後といった感じで、意外に短いなあという印象を受けます。
上述の発表〜応募開始までの期間を含めても、短ければ1ヶ月〜1ヶ月半程度で決断をしなければならないケースもあるということは、心しておいた方がいいですね。
応募終了から退職までの期間
募集期間が終わってから退職日までの期間については、1ヶ月未満〜3ヶ月以上と結構まちまちな印象です。
引き継ぎなどの実務や有給消化もあるでしょうから、長目に設定してくれていた方が退職する社員に対しては優しいのかなと思います。
希望退職募集に纏わるトータル期間
発表されてから退職日までのトータル期間については、おおよそ〜3ヶ月程度というスケジュール感が傾向的に多いことが見て取れました。
いざ発表を聞いて会社を去るまでが3ヶ月となると、かなり短い期間で色々な検討〜準備〜手続をする必要がありそうです。
希望退職募集に関する事前対策
もし発表されてから初めて早期退職を検討するとなると、1〜2ヶ月で決断をし、辞める場合は+1〜2ヶ月程度で全てを終わらせて会社を去る…という目まぐるしいスケジュールになると予想されます。
人生における大きな決断である「早期退職」を決めるスケジュール感としては、ちょっと短すぎるように感じます。
自分の会社でも希望退職募集が有り得ると想定し、在職中に出来る準備はしておいた方が、いざ本当に募集があった時のアドバンテージとなり、あまり慌てずに済むかと思います。
退職時の資産シミュレーション
先ずは自分が今の職を失ったと仮定したシュミレーションを行っておくのがベターです。
早期退職優遇制度でどの程度の優遇(退職金上乗せ)があるかはいざ発表されてみないと判らないので、本当に募集があった場合は優遇条件を事前試算に加算して再度試算すれば良いかと。
現資産はマネーフォワードなどの家計簿管理ツールを活用しながら、それを踏まえていざ早期退職となった場合の将来的なお金勘定を行っておくことで、心構えがかなり違って来ます。
早期退職・アーリーリタイア界隈?で有名な「逃げ切り計算機」辺りは、簡易シュミレーションとしてよく使われているツールです。
また早期退職により特に厚生年金が減るケースが多いので、ねんきんネットのシミュレーションを活用することもお薦めします。
私も仕事を失って以後厚生年金は外れる(:収入月5万のセミリタイア)シミュレーションをしてみましたが、現在の給与で厚生年金を継続した場合と比較すると、月5万近く=累計で1,000万以上受け取る年金が減る試算となります。。
こうして見ると、将来的な給与だけでなく厚生年金についても、早期退職による逸失利益としてデカいなと改めて気付かされます。
転職サイトへの登録
上記シミュレーションやセカンドライフに対する考え方で人それぞれ対策は異なるかと思いますが、現職で得ている給与所得が大きく減ると支障がある場合には、転職(再度雇われる方向)も選択肢として検討しなければなりません。
在職中でも登録は出来るし、応募しないまでも自分のキャリアが活かせそうな仕事を見たり考えたりしておくだけでも、希望退職募集前の備えとしては有用かと思います。
私も幾つか登録しており、WEBやメール等で提案される仕事をチェックしています。
副業のリサーチ〜チャレンジ
早期退職後は転職1本!と考えている方でも、40〜50代ともなれば転職が成功する保証もありません。
セミリタイアでギグワーク等を考えているケースは勿論、そうでなくとも在職中から副業に関するリサーチやチャレンジを行っておくことにより、リスクの軽減やチャンスの拡大に繋がります。
私自身は以前から続けているブログアフィリエイトに加え、クラウドソーシングを使ったギグワーク的な働き方のリサーチとして大手の「ランサーズ」に登録し、少しずつクラウドソーシングにも慣れていっている段階です。
株式投資により不労所得となる配当所得を得るのも、ある種副業的な備えと言えますね。
家族への根回し
ここは考えものですが、「いざ」が有り得ることを家族に予め伝えておくのも手かもしれません。
結局「いざ」は無かったなんてこともあり、伝えることで余計な心配をかけてしまうことも有り得ますが、フランクに何でも言い合える家族関係であれば、伝えておいた方がお互いに安心で良いと考えます。
私は妻に「いざ(=早期退職)」が有り得ることを既に伝えており、妻は「私はまだ暫くは今の職場で働けそうだし、まあそうなっても何とかなるわよ!」なんて言ってくれているので、少しは気楽になっています。
※実際妻の稼ぎがあるのと無いのではシミュレーションが大きく変わります…
まとめ:備えあれば憂い無し
「まさか自分の会社が希望退職を募るなんて!?」…なんてことも十分に有り得る世の中になっています。
遅かれ早かれいつかは辞める会社、たとえ定年まで勤めあげるつもりの方でも、いざ早期退職となった場合への備えをしておくに越したことはありません。
あらゆる備えをしながら、自分が辞めたい・辞めてもいいと思えるタイミングで(早期)退職を出来れば良いなと私は考えています。
かくいう私自身もあらゆる備えが出来ていると言える状態からはまだ程遠く、、早期退職への備えを加速せねばと、やや焦りが出ている今日この頃です。
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