こんにちは、電気・ガスは東京ガスに纏めているエネファーム家庭の長井ジンセイ(longlife_JN)です。
さて、東京ガスによる節電キャンペーン、これまで冬・夏と都度レポートして参りました。
2023冬は節電要請がない中でのキャンペーンとなり、今後キャンペーンがどうなるのか?と思っていたところ、「春のピークシフトキャンペーン」実施とのニュースが…
「ピークシフトキャンペーン」って何?節電キャンペーンとは違うの?
…と疑問多々、ということで今回その内容についてレポート致します。
「春のピークシフトキャンペーン」2024
さて今回始まった「春のピークシフトキャンペーン」、先ず頭についている「IGNITURE(イグニチャー)スマートアクション」なるワードから謎です。。
「IGNITURE(イグニチャー)スマートアクション」とは?
「IGNITURE スマートアクション」なる謎ワード、調べたところ以下の説明がありました。
IGNITUREスマートアクションは、再生可能エネルギー(以下「再エネ」)の有効活用と電力需給の安定化を目的に、電気の需要パターンを変化させる取り組みです。
読んでもわかるようなわからないような…でしたが、「これまで実施していた東京ガスのデマンドレスポンスサービスはIGNITUREスマートアクションとして実施します…」との記載があり、従来のデマンドレスポンスサービスから改称したもののようです。
馴染みがあったということもありますが、「デマンドレスポンスサービス」の方が内容を端的にイメージし易くて良かったような…
「春のピークシフトキャンペーン」実施内容
では今回初めて春に実施される東京ガスのキャンペーン、その内容をチェックします。
実施期間
今春のキャンペーン実施期間、2024年4月17日〜6月2日の約1カ月半となっており、スタートからはや半月が経過しています。
夏や冬より気持ち短めですかね、エアコン等の使用が少なく電力需要が少ない季節帯の設定になっています。
実施内容
今回のキャンペーンはシンプルに一本のみで、以下の内容となっています。
「ピークシフトタイムのお知らせ」メールからエントリーの上、電気の利用を対象時間にシフトしていただくと、電気の使用量が増えた分に応じて、「5ポイント/kWh」を還元します。
https://drlv.tokyo-gas.co.jp/campaign/dr2024_spring.html
「5ポイント/kWh」は過去のキャンペーン同様ですが、注目すべきは「電気の使用量が増えた分に応じて…」という点です。
節電キャンペーンでは対象時間帯に使用電力量を減らすのがポイントでしたが、ピークシフトキャンペーンでは対象時間帯に使用電力量を増やす?
はてどういうことでしょう??
この謎を解く説明が、以下となります。
春や秋など社会全体の電力需要が減少する時期は、発電された再エネ電気が余剰となり、有効に活用されない場合があります。そこで、東京ガスは、今回新たに「春のピークシフトキャンペーン」として、太陽光などの再エネ発電量が増える時間帯に電化製品をご使用いただく等、電気利用の時間帯をシフトしていただくことにより、再エネ電気を有効活用していただく取り組みを開始します。
なるほど、電力需要が多いシーズンにおける節電とはそもそも異なり、再エネ発電が増える時間帯にいかに電気を有効活用するか…ってことですね。
IGNITURE スマートアクションサービスへの申し込み
ピークシフトキャンペーンへの参加にはIGNITURE スマートアクションサービスへの申し込みが必要となります。
※4月22日で既に申込は締切となっています
従来の「オンデマンドサービス」に申し込んでいたユーザーは自動で継続参加となる為、この辺りの詳細は割愛致します。
日毎のエントリーが必要
夏・冬の節電キャンペーンでは日毎のエントリーは必要なかったところ、春のピークシフトキャンペーンでは対象日毎にエントリーが必要になるのは要注意です。
「電気の使用量が増えた分」とは?
対象時間帯=ピークシフトタイムにおいて、「標準的な使用量よりも増やした分」が得点=ポイント対象となります。
節電キャンペーンでは「標準的な使用量より減らした分」だったので、真逆ですね。
実績は2〜3日後に反映されるので、WEBで逐次確認することが可能です。
↑こちらは我が家のリアル実績、GW終了時点で6.75ポイントついております。
標準的な使用量とは?
節電ポイントの基準値となる「標準的な使用量」とはどのような値なのか?、ここは夏・冬の節電キャンペーンの時と同じです。
改めてチェックしておきましょう。
標準的な使用量は、過去の電気の使用状況を活用し、「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するガイドライン」(資源エネルギー庁・令和2年6月1日最終改定)に基づき算定します。詳しくは東京ガスデマンドレスポンスサービス規約4.(2)(https://drlv.tokyo-gas.co.jp/kiyaku.pdf)をご確認ください。
詳しく書かれているという「東京ガスデマンドレスポンスサービス規約4.(2)」を更にチェック。
標準的な使用量は、過去の電気の使用状況を活用し、「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネスに関するガイドライン」(資源エネルギー庁・令和2年6月1日最終改定)における「代替ベースライン High 4 of 5(当日調整なし)」基づき算定します。なお、電気の需給調整の対象時間が発生する日をDR 実施日と定めます。
① DR 実施日が平日の場合
次に掲げる需要データの 30 分単位のコマ毎の平均値を算出する。
DR 実施日の直近 5 日間(DR 実施日当日を含まない。)のうち、DR実施時間帯の平均需要量の多い 4 日間の需要データ。
なお、直近 5 日間において、DR 実施時間帯の平均需要量の最小日が複数ある場合は、DR 実施日から最も遠い1日を除き、残りの4日間を採用する。
ただし、次に掲げる日については、上記の母数となる直近 5 日間から除外するものとする。
その際、当該母数が 5 日間となるよう、DR 実施日から過去 30 日以内(平日及び土曜日・日曜日・祝日)で更に日を遡るものとする。
・土曜日・日曜日・祝日
・過去のDR実施日
・DR実施時間帯における需要量の平均値が、直近5日間のDR実施時間帯における需要量の総平均値の 25%未満の場合は当該日
② DR 実施日が土曜日・日曜日・祝日の場合
次に掲げる需要データの 30 分単位のコマ毎の平均値を算出する。
DR 実施日の直近 3 日間(DR 実施日当日を含まない。)のうち、DR 実施時間帯の平均需要量の多い 2 日間の需要データ。
なお、直近 3 日間において、DR 実施時間帯の平均需要量の最小日が複数ある場合は、DR 実施日から最も遠い 1 日を除き、残りの 2 日間を採用する。
ただし、次に掲げる日については、上記の母数となる直近 3 日間から除外するものとする。
その際、当該母数が 3 日間となるよう、DR 実施日から過去 30 日以内(平日及び土曜日・日曜日・祝日)で更に日を遡るものとする。
・平日
・過去の DR 実施日
・DR 実施時間帯における需要量の平均値が、直近 3 日間の DR 実施時間帯における需要量の総平均値の 25%未満の場合は当該日
東京ガスデマンドレスポンスサービス規約4.(2)
[まとめ]東京ガス春のピークシフトキャンペーンは過去の節電キャンペーンとは思想・仕組みが異なる
ということで、東京ガス「春のピークシフトキャンペーン」2024の内容を一通りチェック致しました。
過去の節電キャンペーンと何となく似ていますが、電力が逼迫する時間帯に「使用電力を減らす」夏・冬の節電キャンペーンと違い、再エネ発電が増え余剰になりそうな時間帯に「使用電力を増やす」取り組みということがわかりました。
過去のキャンペーンとはそもそも思想・仕組みが異なるので、勘違いしないよう要注意です。
エネファーム家庭との相性は?
節電キャンペーンとはそこそこ相性がよかったエネファームですが、ピークシフトキャンペーンとの相性はどうなのでしょうか?
先ず対象となるピークシフトタイムですが、太陽光発電が多くなる日中を中心に設定されるケースが多いようです。
となると、日中にエネファームがよく発電しているような家庭では、エネファームで賄っている電力はそもそもカウントされないので、実績を上げるのはやや難しいかもしれません。
ベースの0.7kWhを超えた分のみが使用電力となるので、エアコンや電子レンジ/ドライヤーなど、消費電力が大きい家電の使い方が主にポイントになりそうです。
ピークシフトタイムを意識しつつ無理・無駄のない電力使用を
「減らした分」が対象だった節電キャンペーンは「節約」とベクトルが合っていましたが、「使った分」が対象となるピークシフトキャンペーンに関しては逆のベクトルとなり、節約観点では注意が必要です。
ピークシフトタイムの電力使用を意識し過ぎるがあまり、無駄に電気を使い電力代がかえって上がる…みたいな状況になってしまっては、節約観点では本末転倒です。
ピークシフトタイムがある日は忘れずエントリーしつつ、消費電力量の大きい家電を中心に使う時間帯をずらしてみるなど、日頃の電力使用行動/レベルを無理に変えない範囲で、無駄なく電気を使いキャンペーンポイントもゲットしたいですね。
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